転職活動の準備で最も重要な行動:思考の棚卸しについて解説

 転職活動の準備についてこれらの記事で解説してきましたが、実際にはどのような事をしていくのでしょうか。本記事では、準備の具体的な項目の中で最初に行う事になる、キャリアに関する思考の棚卸しについて解説します。思考の棚卸しとは、言い換えると自己分析のようなものです。
 
 タイトルにもあるように、思考の棚卸しは転職活動の準備において最も重要な行動と言っても過言ではありません。なぜなら、思考の棚卸しによって転職活動の方向性が定められるからです。筆者も転職活動を経験しましたが、転職活動は選択肢が無数にあり、あらかじめ自分が叶えたい事の優先順位を定めていないと満足のいく結果を得る事が難しくなってしまいます。

 ここでは、キャリアに関する思考の棚卸しというアクションについて、具体的にどのような事を考えるのかという点を解説します。ここでの内容は、書類選考・面接どちらの対策にも共通する土台となる部分の構築になります。読み終えて頂ければ、転職活動の準備としてどのような事を考えて実行に移すとよいか、理解することができます。ぜひご覧ください!

目次

結論

本記事でお伝えしたい事は、以下の通りになります。

  • 転職活動の準備で最初にする事は、キャリアに関する思考の棚卸しである
  • 思考の棚卸しをする際には、時系列に沿って考える
  • これらの行動は、日頃から場所を選ばず行う事ができる

 転職活動を行うにあたって、いきなり転職エージェントに登録する事を筆者はおすすめしていません。なぜなら、何も準備せずにエージェントとの面談に臨むと、自分が抱えている不満や希望を明確に把握できないまま転職活動が本格的に始動してしまう恐れがあるからです。エージェントも面談を通してこちらの希望などを聞き出してくれますが、自発的に出てくる想いを基に対策を行う方が、内定獲得率を高める事ができます。
 そのため、エージェントに登録する前に一度自分で頭の中を整理し、自分が何を望んでいるのかを明らかにする事をおすすめします。

 思考の棚卸しをする際には、過去・現在・未来の時系列に沿って考える事をおすすめします。具体的な考え方についてはこれからの見出しで解説していきます。
 また、思考の棚卸しはスマホのメモなどでも行えるため、場所を選ばずにできます。そのため、普段から少しずつ考える習慣をつけることで、いざ転職してみたいと思った時に行動をスムーズに起こせるようになります。

過去:これまでのキャリア形成

 最初は、過去の選択や経験について掘り下げます。当時の心境を思い出し、どのような考えのもとで行動してきたのかを言語化してみましょう。

今の会社を選んだ経緯

 まずは、今の会社に対する志望理由を書き出してみましょう。既に転職経験が有る方は、一社目からそれぞれ行ってください。新卒の時からどのような観点を会社選びの基準にしていたのか、数ある会社の中からどうして今の会社に入るに至ったのか、記憶をたどって書き出してみましょう。

スキルと成果のエピソード

 続いて、これまでにどんな業務を経験し、成果を残してきたかを書き出します。ここで意識するべきポイントは3つあります。これらについて、ひとつずつ解説していきます。

  • スキルを活かして残した数字とその再現性をアピールする
  • 成果に至るまでの具体的なエピソードを示す
  • なぜ頑張る事ができたのかを併せて記載する

 まず、成果の内容をイメージしてもらいやすいように、具体的な数字で表現する事が求められます。また、成功要因は何か、その経験を応募先の会社でどのように活用できるか、という点を併せて記載します。
 
 続いて、結果そのものだけでなくそこに至るまでのプロセスも書き出します。職務経歴書を読んだ人がその情景を容易に想像できるように話を組み立てます。具体的には、目標設定・課題認識・PDCAサイクルについて記載すると分かりやすいです。

 最後に、その取り組みをどうして頑張れたかという背景も書き出します。仕事への熱量を転職先でも発揮できることを示すだけでなく、あなたの価値観や人柄を伝えることにも繋がります。こちらは面接で聞かれる事が多いので、準備しておきましょう。

現在:転職を考える理由

 過去の次は、現在抱えている想いを言語化していきます。建前などは一切気にせず、思いつくままに書き連ねてみましょう。

志望動機の変化

 まず、今の会社に在籍する中で、なぜ転職したいと思うようになったのかを書き出してみましょう。入社してからやりがいを感じてきた一方で、働く中で生まれたもどかしさが有ると思います。そのような状況で、新たに持つようになった叶えたい想いが転職活動のきっかけとなります。

本音の洗い出し

 ここでは、現在抱えている不満と正面から向き合います。先程の項目はポジティブ寄りな考えでしたが、ここでは思う存分ネガティブ要素を挙げていきましょう。待遇や勤務環境など、本音を出し切る事が大切です。

 ここで挙げた内容は、エージェントとの面談で必ず伝えてください。支援を受ける際に本音を伝えず上辺だけで転職してしまうと、次の会社でも同じ悩みを抱える可能性があります。エージェントは転職活動を支えてくれるパートナーです。隠し事は無しで、本音をぶつけましょう。

自身のパーソナリティ

 続いて、自分の性格や価値観、仕事に対する姿勢を分析します。今までの業務経験と照らし合わせて、自分のキャラクターがどのような企業文化や職場環境に適合するかを考えます。個々人で性格が異なるように、企業によっても風土や価値観は異なります。

 性格や価値観の相性は個人と企業との間でも存在するため、自分に合った職場を選ぶことが重要です。エージェントが求人票を提示してくれる段階で、企業ごとの姿勢や文化について教わることができます。

未来:目指すキャリアとライフスタイル

 過去・現在ときたら、いよいよ未来について考えます。これまでの経験から転職を通して何を叶えたいのか、将来何を実現したいのかを自由な視点で考えてみましょう。

転職活動の軸の設定

 未来を考える上で、転職活動を通じて達成したい目標や夢を明確に設定します。現在抱えている不満と叶えたい希望の両方を考慮し、項目を列挙していきます。具体例としては、仕事内容・年収・企業ブランド・ワークライフバランスといったものが挙げられます。

 また、ここで挙げた項目に対して優先順位を付ける事が重要です。全てを完璧に満たせる企業というのは、残念ながら存在しません。希望の考え方によってはあり得るかもしれませんが、ないと考えていた方がよいと思います。。そのため、絶対に譲れない項目と多少の妥協は受け入れられる項目に分類し、希望する順位をつけていきましょう。

未来で実現したい事

 過去の経験と現在の状況から、未来の働き方や理想の人生を描きます。話を組み立てる上では、これまでのキャリアとの一貫性が問われます。しかし、必ずしも今までの延長線上でなければならないという事はなく、転職活動をキャリアの転換点としてありたい姿を新しく設定する事もできます。
 「これまでこのような事に携わってきた中で、その経験を活かしてこの先こういう風になっていきたい」
というストーリーを言語化することが重要です。

まとめ

 本記事では、転職活動においてエージェントへ登録する前に行うべき、キャリアに関する思考の棚卸しというアクションについて解説しました。具体的にどのような事を考えるのか、過去・現在・未来の視点についてイメージを持つことが出来たでしょうか。この段階がクリアできたら、転職活動を成功させるための大きなアドバンテージを獲得する事ができます。

 棚卸しをして考えを書き出したら、次はそれを整理して可視化するというアクションに着手します。可視化では具体的にどのような事をするのか、こちらの記事で解説しています。こちらもぜひご覧ください!

 当サイトでは、転職活動を成功に導くための考え方や行動について解説する記事を掲載しています。転職に興味がある方の背中を押して、行動を起こしてもらえるような情報発信を行っていきます。他の記事もぜひ読んでみてください。最後までお読みいただきありがとうございました!

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